デザイナーを目指して就職・転職活動をする場合、ポートフォリオは欠かせません。
応募しているのに、なかなか面談に進めない…という時は、十中八九ポートフォリオが原因です。
この記事では、これからデザイナーの方に向けて、ポートフォリオを作る上でのポイントをお伝えしていきます。
- 採用率が高いポートフォリオの3大要素
- ポートフォリオに載せるべき情報
- 未経験者が陥りやすいポートフォリオのミス
- ポートフォリオの作り方とブラッシュアップ方法
結論、ポートフォリオ作りで大切なのは、力の入れどころを間違えないこと。
NG: ポートフォリオそのもののデザインにこだわって時間をかける
GOOD:実績作品や、作品を作る際の思考過程を言語化することに時間をかける。
ポートフォリオそのものは無料サービスで簡単に作っちゃってもOK。
採用率が高いポートフォリオの3大要素
- 実績のデザインクオリティが高い
- 見る人にとって見やすいポートフォリオになっている
- 採用担当者が知りたい情報が載っている
実績のデザインクオリティが高い
結局、一番大事なのはここ!
どんなにポートフォリオの形式が美しくても、そこに載っている作品のクオリティが低ければ、不採用になります。
転職活動の場合は、ポートフォリオをチェックするのはプロのデザイナーであることがほとんど。
プロであれば、作品をいくつか見れば、その人のレベル感は大体把握できます。
「あ、この人いいな」と思う人は、ポートフォリオを一目見たら分かります。
逆に、ポートフォリオの時点で「うーんどうだろうな…まぁ一回面談してみてもいいかもね…」となる人は、大体スキルが合わず不採用になります。
見る人にとって見やすいポートフォリオになっている
「情報を適切に整理して、見る人に分かりやすく伝える」というのは、デザイナーに必須のスキル。
ポートフォリオに載っている実績の内容はもちろんですが、ポートフォリオそのものの情報整理の仕方も重要ポイントです。
逆に言えば、「どんなものが作れるか、何が出来るか」が分かりやすくまとまっていれば、形式はなんでもOK。
私の場合、Figma上でこんな感じに実績を並べただけ…な時もありましたが、無事転職できました。
採用担当者が知りたい情報が載っている
採用担当者が知りたいのは、主にこのあたり。
- この人はどんなデザインが作れるんだろう
- この人はどんな課題をどんなアプローチで解決してきたんだろう
- この人が担当できる範囲はどこだろう
- この人はどんな人だろう
では、具体的にどんな項目を掲載するべきか、この後詳しく解説していきます!
ポートフォリオに載せるべき情報
実績の作品を載せるだけでは情報が不十分です。
採用担当者が知りたい情報を伝えるために、次の内容を入れると印象がぐっと良くなります◎
- 実績作品
- 実績の課題やアプローチ、その結果
- 担当領域
- 使用ツール
- 簡単なプロフィール
実績作品
一般的なwebデザイナー職への応募であれば、
- バナー:3〜10枚程度
- サイト:2〜5つ程度
- LP:1〜5つ程度
の実績を掲載しておくとGOOD。
似たようなものばかりになないよう、できるだけ幅広いジャンルのデザインを掲載しましょう。
また、公開しているサイトでURLがある場合は、必ず載せるようにしましょう◎
実績の課題やアプローチ、その結果
それぞれの実績作品について、
- それを作る前にどんな課題があったのか
- その課題に対してどんなアプローチをしたのか(デザインのポイント)
- その結果どうなったのか(もし分かれば)
が書いてあるポートフォリオは、一気に印象が良くなります。
採用者が見たいのは、結果よりも「思考の過程」。
どういう考えでそのデザインに至ったのかを書いておきましょう。
担当領域
デザインだけを担当したのか、コーディングも含めて担当したのか。
他にディレクターやデザイナーなどのメンバーがいて、分担して作ったのか。
実績の作品に携わった担当領域を明確にしておきましょう。
使用ツール
必須ではないですが、書いておくとベターです。
Figma、Photoshop、STUDIOなど、何のツールを使用して作ったのか。
会社によっては特定のツールを使える人を募集している場合もあるので、当てはまるものがあれば書いておくと好印象です。
簡単なプロフィール
経歴が分かるプロフィールがあると、あなたのことを覚えてもらいやすくなります。
面接でも聞かれる可能性が高い部分なので、簡単にまとめておくと◎
- どうやってデザインを学んで、今までどんな実績を積んできたのか
- どんな事を大切にしてデザインをしているのか
- これからどんな事をやってみたいと思っているのか
デザインにあまり関係ない話はほどほどに。
相手次第で内容や見せ方を変えよう
もう一歩進んで考えられる方は、相手によってポートフォリオを変えることも意識してみましょう!
例えば、仕事内容のメインがバナー作成の会社の場合は、バナーの実績を最初の方に、かつ多めに掲載する。
といった風に、見る人が一番確認したいものを重点的に提示してあげると、それだけで一気に印象が良くなります。
求人内容に合っていないポートフォリオを提出すると、
「こちらが求めてる情報が少ないということは、どこに対しても同じポートフォリオで使い回してるんだな。つまりうちは本命じゃないんだな〜」
という印象を持たれてしまうことも。
未経験者が陥りやすいポートフォリオのミス
これまで効果的なポートフォリオ作りのポイントをお伝えしてきましたが、
次に、こんなポートフォリオはNG!という例を紹介していきます。
- とにかく作品数を多く載せようとする
- 模写(トレース)を載せちゃう
- 過度に装飾を入れようとしたり、おしゃれにしようとする
とにかく作品数を多く載せようとする
大事なのは量より質。
中途半端な実績が10個あるよりも、高品質の実績は2つだけの方が印象は良いです。
勉強したての頃に作った練習の作品などはできるだけ載せずに、自信があるものだけを載せるようにしましょう。
一つでも中途半端な作品が載っているだけで、マイナスポイントになります。
また、多すぎても見る側が大変なので、見る人の気持ちを考えたボリュームにしましょう◎
模写(トレース)を載せちゃう
模写(トレース)は実績にはならないですし、ポートフォリオに載せるのはNG。
必ず、オリジナルでデザインしたものだけを掲載しましょう。
模写した作品ではなく、例えば「デザイン力を上げるために100枚模写した」という実績を載せるのはアリだと思います。
過度に装飾を入れようとしたり、おしゃれにしようとする
ポートフォリオも一つの作品ですが、そこにこだわる必要はありません。
(※グラフィックやアートに近い分野や、斬新なアイデアが求められる仕事など、より高度なデザイスキルが求められる場合は別)
あくまで「見やすい」「分かりやすい」が一番大切。
ポートフォリオそのものの体裁にこだわるよりは、そこに載せる作品の品質にこだわることに時間をかけましょう!
ポートフォリオの作り方とブラッシュアップ方法
では、実際にどうやって作っていったらいいのかをご紹介します。
ポートフォリオの作り方は、大きく3つのタイプがあります。
- ポートフォリオサイトを作る
- 無料のポートフォリオ作成サービスを使う
- オリジナルでデザインする
結論、①ポートフォリオサイトは不要。
②無料のサービスを利用で充分です。
③もありですが、スライドのようなシンプルさで充分。
おすすめのポートフォリオ作成サービス
無料でポートフォリオが作れるサービスはいくつかありますが、おすすめはMACH BOX。
- 採用担当者が知りたい項目があらかじめ用意されているから、入力していくだけで完成
- すでに綺麗なデザインに整っている
- URLで共有したり、PDF化も可能
MACH BOXの項目や見せ方を参考に、FigmaやPhotoshopでスライドを作ってPDF化するのも良いと思います◎
ブラッシュアップ方法:作品が足りない場合は増やしていこう
実際にポートフォリオを作ってみて、載せられるものが少ないと感じたら、実績を増やしにいきましょう。
架空の条件で作っても良いですし、知人でデザイナーを求めている人に、練習を兼ねて格安で作ってあげても良いと思います。
ちなみに、架空のサイトデザインを作る時の注意点はこちら。
- 実際に仕事でありそうなテーマで作る(企業のコーポレートサイトなど)
- 文章は仮でもいいのでちゃんと入れておく(「テキストテキスト」…などは印象悪い)
ブラッシュアップ方法:プロにチェックしてもらおう
ポートフォリオの品質チェックを、プロのデザイナーにお願いしてみましょう!
ココナラなどのサービスを利用して、お金を払ってプロにレビューしてもらう価値がありますよ◎
また、転職エージェントによってはポートフォリオのチェックをしてくれる場合もあるので、聞いてみるのがおすすめです。
ただし、デザイナーではない人のチェックになる場合もあります。
ブラッシュアップ方法:スキルアップできるスクールで学ぼう
デイトラなどのスクールで基礎は学んだとしても、即戦力になれるだけのスキルは身についていないことがほとんどです。
そこで全力でおすすめしたいのがNOT DESIGN SCHOOL。
よくあるスクールとはまったく違う、本気で即戦力デザイナーを目指すためのスクールです。
- デイトラやデジハリで基礎を学ぶ
- NOT DESIGN SCHOOLで就職するためのスキルを身につける
ただしNOT DESIGN SCHOOLは募集枠が少ないのと入学時期が限られているので、入れたら超ラッキーだと思ってください。
ブラッシュアップ方法:自分から仕事を依頼してみよう
一度、クラウドワークスなどのサービスを利用して、簡単なバナーなどをお願いするデザイナーを募集してみるのがおすすめです◎
そうすることで、採用者側の気持ちが分かるので、
- 良いポートフォリオと悪いポートフォリオ
- どんなデザイナーだったら採用したくなるのか/不採用になるのか
このあたりの感覚が掴めるようになってきます。
まとめ
ポートフォリオ作りは簡単ではありませんが、力の入れどころを間違えなければ、効率的に作成することも可能です。
NG: ポートフォリオそのもののデザインにこだわって時間をかける
GOOD:実績作品や、作品を作る際の思考過程を言語化することに時間をかける。
ポートフォリオそのものは無料サービスで簡単に作っちゃってもOK。
ポートフォリオ作りを通して、自分自身のスキルや経験の振り返りにもなります。
ぜひ楽しみながら、素敵なポートフォリオを作ってみてくださいね〜!
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