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【webデザイナーのプロボノ体験談】ボランティアでwebサイト制作をやるべきではないと感じた3つの理由

【webデザイナーのプロボノ体験談】ボランティアでwebサイト制作をやるべきではないと感じた理由

小さい頃から国際協力や社会課題に興味があって、

中高大学と、国内外いろんな場所でボランティアをしてきた私。

私のデザインスキルで、なにか社会貢献がしたいな〜 

と、ずっと考えていました。

 

そんなときに出会ったのが「プロボノ」

プロボノとは…

職業上のスキルを活かして、社会貢献につながる活動をすること。

医師や弁護士のように特別なスキルを持っている人だけでなく、基本的にはどんな人でも取り組むことが出来ます。

 

今回私はwebデザイナーとして、

とあるNPOのサイト制作をするプロボノプロジェクトに参加してきました!

 

この記事では、実際にデザイナーとしてプロボノをやってみた素直な感想をお伝えします。

プロボノやってよかった〜!
だけど、ボランティアでサイト制作をすることには疑問が残った…!

 

私が参加したプロボノプロジェクト

私が参加したプロジェクトの概要はこちら。

プロボノは本当にたくさんあるので、プロジェクトによっても実態は全然違います。

内容:過疎化が進む地域にある、とあるNPOのサイト制作

期間:4ヶ月間

メンバー:PM1人、マーケター3人、情報アーキテクト1人、デザイナー1人

報酬:なし、ただし現地訪問費用は支給される

 

プロボノプロジェクトの流れ

新型コロナウイルスの影響もあったので、ほとんどのMTGがオンライン。

プロジェクトメンバーの全員が本業の仕事があるので、

平日、仕事が終わった後の夜に、zoomでMTGをしていました。

 

全体の流れはこんな感じです。

①キックオフ:zoomで全員集合。

②現地訪問:初めてリアルで顔合わせ。様々なステークホルダーにヒアリングをしたり、現場を見学させてもらったり、懇親会をしたり!

③マーケティング戦略立案:マーケターを中心に、ヒアリング結果からサイトの方向性を決定。

④Wixでサイト作成:ワイヤーをひいたり、写真や文章を集めたり、Wixに当てはめていったり。

⑤納品:サイトの運用をNPOに引き継いで、プロジェクト終了!

 

サイトを作り出すところから、webデザイナーである私がリードしていきました。

土日も使って作業して、みんなでうんうん悩んで議論しながら、なんとか完成、納品。

 

プロボノ、やってよかった

途中でいろんなトラブルもあったし、発狂したくなるようなこともありましたが…!笑

めちゃ楽しかったし、やってよかった〜! 

 

普通に暮らしていたら関われない人との繋がり

今回のプロジェクトメンバーには、

大手企業のマネージャークラスの方や、ひとり社長をやっている方、海外で暮らした経験のある方など、個性的で優秀なメンバーが集まっていました。

社会人2年目のデザイナーが、ただ普通に生きていたら、関わることのないような人たちです。

 

しかも一緒に仕事をして、一緒に答えのない問いにうんうんと頭を悩ませる。

仕事の進め方や考え方など、学ばせていただく場面がたくさんありました。

 

そして、プロジェクトが終わった今でも繋がっているメンバーもいます。

そんな風に、まったくの異業種の方々とも、ずっとお付き合いをしていけるような深い関係を築けること。

これがプロボノ最大の魅力だと思っています。

 

地方の魅力を改めて感じた

もともと自然が好きで、地方移住に興味があった私ですが

現地訪問をしてみて、やっぱり地方はいいな〜!と再認識しました。

 

身近に自然があるだけで、やっぱり全然違いますね。

癒される、安らぐ、落ち着く、安心する、といった感じでしょうか…。

 

都会の人混みの中で暮らすより、圧倒的に幸福度が高まるだろうな〜と実感できる体験でした。

 

今まで関わりのなかった社会課題を知る

今回の支援先のNPOが取り組む社会課題は、ほとんど知識のない分野でした。

そのため、聞けば聞くほど知らない話が出てくる。

 

NPOの方だけでなく、関係する企業の方、地域の方など、多くの人に話を聞かせていただく機会も。

現地訪問の際にはいろんな現場も見学できて、社会科見学のような貴重な体験…!

 

今まで関わりのなかった分野の課題や可能性に触れることが出来て、

新たな分野の社会課題が身近に感じられるようになりました。

 

自分の持つスキルを再認識

プロジェクトメンバーは全員優秀な人たちだったのですが、

サイト制作の経験があるのは私ともう1人だけでした。

 

そのため、私が一番の若手でしたが、途中からは私がリードしながらプロジェクトを進行。

自分の持つスキルは、思っている以上に貴重で、多くの場面で人の役に立つことが出来るのだと、再認識しました。

 

ただ、ボランティアでサイト制作をすることに疑問が残った

とても得るものの多かったプロボノではあるのですが、

最終的には少しもやっとした気持ちで幕を閉じました。

今回のプロジェクトを通して、私がボランティアでサイト制作をやるべきではないな、と思った理由は次の3つです。

 

出来ることが限られる=本質的な課題解決につながらない

ボランティアだと、どうしても出来ることが限られます。

本業の合間に、4ヶ月という短い期間で、無報酬で出来ることって、本当にわずかです。

 

そういう状況下だと何が起こるかというと、自然と「出来ること」ベースで解決策を考えていってしまいます。

それでは、本質的な課題解決にはつながりません。

 

課題があって、それに対する解決策がいくつもあって、そこから適切な手段を選択していくべきなのですが、

最初に手段である「サイト制作」が決まってしまっていたために、手段が目的化する本末転倒な事態になってしまっていました。

 

また、NPO自身、サイトで発信したい内容があまりハッキリしていなかったため一緒に紐解いていく必要がありました。

本来であれば、中身が決まっていない、戦略やコンサルも含むサイト制作は、

本業で、数ヶ月かけて、最低でも数十万円以上の予算で、おこなわれるようなことです。

 

それをボランティアでやる、というのは、やはり無理があったように感じました。

 

無償だからこその遠慮や妥協があった

NPOの方
NPOの方
ボランティアでお願いするから、あんまり希望を言いづらい…
プロボノメンバー
プロボノメンバー
もっとこうしたいけど、ボランティアにそこまで時間を割けないな… 

といったような、遠慮や妥協が生まれてしまっていたような気がします。

 

これが、しっかりお金が発生するプロジェクトだったなら、

NPOの方
NPOの方
私たちはこういう事がしたいんです、もっとこういう風にしたいです

という考えも遠慮せずにどんどん出てきていたと思いますし、

プロボノメンバー
プロボノメンバー
もっとこうしたらより良くできるんじゃ?課題解決のためにはこれも必要だよね!

といった風に、妥協しないコンテンツ作りにより、本当に課題解決につながるサイト作りが出来ていたかもしれません。

 

業界全体の価値を下げたくない

両立できるwebデザイナータイプ

いくらWixで作った簡単なwebサイトとは言え、

「プロに無償でサイト制作をしてもらえる」という印象をつけてしまうことになります。

そうすると、webサイト制作をしている人々の価値が下がってしまいかねません。

 

本来であればwebサイトは、数十万〜数千万円という予算で制作されるものです。

一度無償でやってしまうと、「無償でも作ってもらえるのに、なんでそんなにお金がかかるの?」なんてトンデモ発言が出てきてしまいかねません。

 

また、他のクライアントさんからはしっかり報酬をいただいて制作しているゆえに、

報酬を支払ってくださる方に対しても失礼になってしまう気がしました。

 

もちろん、ボランティアで出来る範囲のことしかやらなかった(出来なかった)ので、

お金をいただいて作るサイトとはクオリティが圧倒的に違うことは確かですが、

作るからには高クオリティのものを作りたいのに…という葛藤もありました。

 

プロボノ体験談まとめ

最後にマイナスなことを話しましたが、今回のプロボノ体験、めちゃくちゃ楽しかったですよ!

特に現地訪問は、大人の修学旅行って感じで、とっても良い思い出です

 

自分の生活費もギリギリなのに笑、副業の時間を割いてボランティアをすることに迷う気持ちもありましたが、

人との繋がりや新たな気付きなど、学べたこと、得られたことは、めちゃくちゃ大きかった…!

 

学んだことが早速、その後の仕事にも活きています。

たとえ無償でも、やる価値はめちゃくちゃあった…!

 

実際に体験してみた結果、「ボランティアでサイト制作をすること」には懐疑的な気持ちになりましたが、

「プロボノ」に対してはとってもポジティブな印象を持っています。

 

暇だからなにかやりたいな〜せっかくだから有意義なことやりたいな〜

なんて考えている方は、ぜひ、一度プロボノに参加してみると、新たな出会いや気付きが得られるかもしれません。

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